現在の遠近両用レンズの主流は、一見すると遠近とわからない【累進多焦点レンズ】ですが、30年前は遠近両用レンズといえば【二重焦点(バイフォーカル)レンズ】の事をいいました。
これは、レンズの下側に境目(さかいめ)筋が入っており、その境目より下の部分に老眼鏡、境目より上が遠く用の度数が入っており、1枚のレンズで遠くも近くも見えるというものです。
二重焦点レンズは、近用の部分が小玉としてレンズ下方に入っており、境目の線がはっきりわかります。
二重焦点レンズは、遠方と近方とではっきりレンズが分かれているので歪みが無く慣れやすい、近方視野が広く取れるというメリットがあります。
しかし、はっきりと境目が分かるので周りの人からは遠近両用ということがわかります。また、度数によっては中間距離が見えづらいです。
ちなみに、二重焦点レンズを販売している眼鏡店は10店に1店程度。
一般的な格安店には取り扱いがないことがほとんどです。
現在ではあまり普及していない二重焦点レンズですが、
『遠くと近く 見たいものがハッキリ見える』非常にシンプルな機能を兼ね備えています。
中間距離をあまり必要としないデスクワークの方、細かい手作業など手元をハッキリ見ることが必要な方には最適なレンズです。
累進タイプ(境目なし)のユレ・歪みに慣れないという方や、ご高齢で累進タイプの遠近は使ったことがないという方にもおすすめします。
二重焦点レンズは、
一般的な遠近両用 【遠く+近く】 だけではなく
・デスクワーク仕様 【中間+近く】パソコンモニター/書類
・老眼鏡と拡大鏡(ルーペ)【近く+更に近く】検品・時計修理など近作業専用
といった使い方もできます。
長時間一定の距離を見るための『見栄えより機能(見え方)を優先』した
プロ仕様のレンズです。